診察室便り

「こどもが鼻にビーズを入れてしまった」
「鼻に何か入っているみたいなんですけど・・？」
「耳に瞬間接着剤を入れちゃった！」

耳鼻科で意外と多いのが、小児の異物です。
ビーズ、ＢＢ弾、豆類、ティッシュ、ぬいぐるみの一部のようなもの・・などなどです。

大人が一緒にいて、こどもが異物を入れたことに気がついたときは、すぐに耳鼻科で診察を受けましょう。

手で簡単に取れるときは取っていただいて結構ですが、ピンセットなどで取り出すのはやめましょう。異物を押し込んでしまったり、まわりを傷つけて出血してしまうと取り出すのが難しくなるからです。

また、異物は１つとは限りません。鼻の中からビーズが１個、２個、３個とつぎつぎと出てくるときもあります。ご両親が取ってあげた場合でも、念のため耳鼻科で確認してもらうといいでしょう。

こどもが異物を入れたことに気がつかなかった場合は・・？
こちらのほうが多いかもしれません。

まず、こどもが自己申告してくれることがあります。
こどもが自己申告したときは、当院の経験では異物が入っていることが多いです。
この場合は、耳鼻科に連れて行ってあげてください。

では、親も気づかず子供も自己申告しないで放置した場合は・・・

異物の種類にもよりますが、鼻の中に異物を放置しておくと感染をおこし、膿のようなイヤな臭いがしてきます。耳の場合は、耳の中でゴソゴソ音がする（本人しかわかりません）、聞こえにくいなどです。耳の中が感染をおこし炎症すると痛みがでてきます。
このような症状で耳鼻科を受診して、はじめて異物の存在に気づくこともあります。